DIYで作る方法と必要な道具
竹垣を自分の手で作るという選択は、費用を抑えながら庭に個性を加えたい方にとって魅力的です。近年ではDIYブームの影響もあり、ホームセンターやネットショップで材料が簡単に手に入るようになっています。天然素材の風合いを大切にしたい方には、DIYでの竹垣づくりは有意義な選択肢といえるでしょう。
必要な道具
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用途内容
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竹
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垣根の主素材、天然または人工竹
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鋸
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竹のカットに使用
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電動ドリル
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支柱への穴あけなど
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ロープ(シュロ縄)
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結束部分の固定に使用
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メジャー
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寸法測定
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水平器
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水平確認
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ハンマー
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支柱打ち込みに使用
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手袋
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作業時の安全確保
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自作の最大のメリットは、自由なサイズ設計とデザインのカスタマイズが可能な点です。庭の広さや植栽のバランスに合わせて柔軟に調整できるため、既製品では難しい配置や形状も思いのままです。完成後の達成感や愛着は格別で、庭づくりそのものを楽しむ一助となります。
ただし、いくつか注意点もあります。竹は湿気や日射による変化が起こりやすいため、耐久性を高めるために油抜き加工済みや防腐処理済みの素材を選ぶと良いでしょう。固定が甘いと風雨によってすぐに倒れてしまうため、地中に埋め込む支柱の固定や結束の確実さが重要です。
作業時間はデザインや規模によって異なりますが、幅2メートル・高さ1.5メートル程度の竹垣であれば、2人作業でおよそ半日から1日程度が目安となります。
判断基準
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適正レベル
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手先の器用さ
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基本的な工具が扱える人向け
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時間的余裕
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作業日に半日以上必要
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美観のこだわり
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シンプルな仕上がりで満足できる方
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安全確保意識
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基礎固定や工具使用に理解がある方
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自分で作れるかどうかを見極める際には、竹垣の種類によって施工難度が異なる点も考慮が必要です。四ツ目垣は比較的組みやすいですが、金閣寺垣など斜め構造を含むデザインは精密さが求められます。無理なく、失敗しても補修できる設計で進めると安心です。
畑・家庭用目隠しにも使える竹フェンスの作り方
家庭菜園や小規模な畑で竹垣を使用する場合、機能性と通気性、そして手軽さのバランスが求められます。ここで主に使われるのが簡易竹フェンスと呼ばれるもので、目隠しや獣害防止、さらには装飾的な意味合いも持たせることが可能です。
竹フェンスには複数の設置方法がありますが、代表的なものは「直立設置型」「斜め設置型」「固定支柱型」の3つです。
設置方式
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特徴内容
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適した場所例
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直立設置型
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支柱を垂直に立て、竹を横または縦に配置する
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花壇の囲い、玄関横の目隠し
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斜め設置型
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竹を斜めに交差させ、デザイン性を高める
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ベランダやテラスの装飾
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固定支柱型
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地面にしっかり埋め込み、長期使用にも対応可能
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畑の境界や防風目的
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竹フェンスを設置する際には、竹材の選定が重要です。天然竹を使うと風合いは出ますが、屋外での耐久性には限界があります。そのため、屋外設置には防腐処理済みの人工竹や樹脂被膜竹を選ぶことで、メンテナンス負担を軽減できます。
竹フェンスの構造は比較的簡易なため、以下のような作業ステップで自作可能です。
- 支柱の設置位置を決める
- 地面に30〜50センチ程度穴を掘る
- 支柱を立てて水平を確認し、固める
- 縦竹または横竹を順番に取り付ける
- シュロ縄または結束バンドで固定する
必要な道具はDIYとほぼ共通しますが、杭打ち用の金槌や水平器があると仕上がりが安定します。施工時は耐風性を意識して、適切な間隔で支柱を立てることが大切です。
竹フェンスは視覚的な軽さと温かみがあるため、硬質なブロック塀とは異なり、自然との調和を大切にする方に向いています。家庭菜園や小動物の侵入を防ぐ役割も担えるため、実用性と見た目を兼ね備えたフェンスとして人気です。
業者に依頼する場合の施工工程と期間の目安
竹垣の設置を業者に依頼する場合、施工品質や安全性、美観の確保といった面で高い信頼性が得られます。複雑なデザインや長期使用を見越した設計では、プロによる施工が最適な選択肢となります。
施工の基本的な流れは以下のようになります。
- 現地調査とヒアリング(用途やデザイン希望の確認)
- プランの提案と見積もり提示
- 使用する竹材やデザインの確定
- 支柱の設置と基礎工事
- 垣本体の組み上げ(縄結び含む)
- 最終確認と引き渡し
施工期間の目安は規模により異なりますが、一般的な住宅庭で幅3メートル程度の竹垣の場合、2人作業でおよそ1日から2日が標準です。建仁寺垣や四ツ目垣などのシンプルなデザインであれば1日での完了も可能ですが、金閣寺垣や大津垣など装飾性の高いスタイルでは、設計・加工に時間を要する場合もあります。
規模別施工目安
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所要時間
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推奨人員
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小規模(1〜2m)
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半日〜1日
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1〜2名
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中規模(3〜5m)
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1日〜2日
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2名以上
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大規模(5m以上)
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2日〜3日以上
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2〜3名以上
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プロに依頼する最大のメリットは、細部の仕上がりの美しさと耐久性の確保です。結び方や竹材のカット処理、支柱の角度調整などは経験がものをいう工程であり、完成後の仕上がりに大きく影響します。施工後のメンテナンスや補修に関してもアフターサポートがある場合が多く、長く安心して使える点も魅力です。
依頼時に気をつけたいのは、業者ごとの竹材の仕入れルートや加工技術の違いです。見た目が似ていても素材の品質や結束方法で耐久年数が大きく異なるため、過去の施工実績や使用竹材の詳細を確認することが重要です。